梅雨時、気温が上がってくると心配なのが、食中毒ではないでしょうか?またこの時期、食欲が落ちてしまう、そんな経験はありませんか?梅雨時期の食中毒や、不調のお悩みを解決する万能調味料「梅酢」の使い方と簡単レシピをご紹介します。
万能調味料「梅酢」って何?
梅酢とは梅干しを作った際、塩漬けにした梅から出てくるエキスのことです。梅酢はいわゆる酢酸の「酢」ではないため、ツンとした酸っぱさはありません。紀元前600年頃の中国の歴史書にも登場するなど、古くから調味料として使われてきました。
これからの時期、梅干し作りをする方もいらっしゃると思いますが、この梅から出てくるエキスは捨ててしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
梅酢には、白梅酢と赤梅酢があります。2つの違いは、赤シソが含まれるか含まれないかです。赤梅酢は、ほんのりピンク色をしているのが特徴で、シソの香りが楽しめます。
調味料としてのなじみがない梅酢ですが、実は万能調味料です。私は重ね煮を学ぶ中で、梅酢を使うようになりました。
梅酢の5つの作用を知り、毎日の料理での活用ができるようになった時、「こんなにお役立ちの調味料があったなんて!」と感動しました。
万能調味料「梅酢」5つの作用
梅酢は塩、そして梅の成分のクエン酸が含まれます。
クエン酸とは、レモンをはじめとした柑橘類に多く含まれている成分ですが、梅にも含まれています。人間の体内において、摂取した食べ物をエネルギーに変えるために必要不可欠な成分でもあるクエン酸には、次の5つ作用があります。特にはじめの3つは、梅雨時期だからこそ知っておきたい作用です。
1、抗菌作用
梅酢に含まれる塩分も合わせて、抗菌作用で傷みにくくなります。
梅酢スプレーとして容器に入れたものを作っておくと、「シュッシュツ」と、まな板の除菌などにも気軽に使えて重宝します。
2、食欲増進作用
クエン酸の酸味成分には、唾液の分泌を促し食欲を増進させる働きがあります。食欲が落ちてしまったときに梅酢を使ったおかずはおすすめです。
3、消炎作用
体内の乳酸を分解する作用があるのが、クエン酸。炎症があったり、疲れを感じる時は、乳酸がたまっている状況です。乳酸を分解して、新陳代謝を助ける働きがあるため、炎症を抑えたり、疲労回復、熱中症予防になります。
4、色止め作用
野菜や果物を色よく仕上げたり、変色を防ぎます。
さつまいもやりんごの変色防止におすすめです。さつまいもを蒸し煮にするときに、水に数滴入れて煮ると色良く仕上がります。梅酢の酸味と塩味が甘みも引き出します。
梅酢を入れた水にりんごを潜らせると変色しません。
5、漂白作用
れんこん、ごぼうやなどの根菜類の黒ずみを抑えたり、泥臭さを抑える作用があります。
これらの根菜類を使った料理に数滴入れると、黒っぽくなりません。根菜が少し古くなってしまったというような時にもおすすめです。
万能調味料「梅酢」で梅雨の食中毒や不調のお悩み解決!使い方と簡単レシピ【3選】
ご飯を炊く時だけでなく、あともう一品が欲しい、という時にも使えるのが梅酢です。簡単レシピをご紹介します。
梅酢を入れて炊くご飯
梅酢を買ったけれどもなかなか使えない。そんな場合は、ご飯を炊く時に少量入れて使うのがおすすめです。塩分と抗菌効果で傷みにくくなります。
梅酢で簡単!即席漬け
余り野菜でぱぱっと作れます。箸休めにもおすすめです。
【材料】(作りやすい分量)
いろいろな野菜 100g・・・食べやすい大きさに切る
(キャベツ、大根、かぶ、きゅうりなど)
梅酢 野菜に対して重量の10%
【作り方】
1. ボウルに全ての材料を入れ、全体がなじむように混ぜて、15分ほど置く。
2. 軽く水気を絞ったら器に盛る。
*大根、かぶ、きゅうりやキャベツ、お好きな野菜単体でもおいしく作れます。
梅酢でさっぱりポテトサラダ
きゅうりや玉ねぎを梅酢でもむことで、傷みをおさえます。マヨネーズなしでも、とってもおいしく作れます!
【材料】(作りやすい分量)
ーーーーー〇ーーーーー
にんじん 40g・・・ みじん切り
玉ねぎ 150g・・・みじん切り
じゃがいも 500g・・・一口大の大きさ
ーーーーーーーーーーー
塩 小さじ1/2
水 1/3カップ
きゅうり 1本・・・・・うす切りにして梅酢でもむ
玉ねぎ 60g・・・・ うす切りにして梅酢でもむ
りんご酢 大さじ1~1.5
【作り方】
1.鍋にじゃがいも、玉ねぎ、にんじんの順に材料を重ねて、分量の水と塩を合わせた塩水を加え、フタをして中火にかける。
2.湯気が出たら弱火にし、じゃがいもがやわらかくなるまで煮る。
3.フタを開けて弱火にかけながらマッシュする。
4.味を見て足りなければ塩でととのえ、りんご酢を加える。
5.荒熱がとれたら、きゅうりと玉ねぎを軽く絞って混ぜる。
梅酢で熱中症対策!おうちスポーツドリンク
手作りのスポーツドリンクで、甘さも変えられるので安心です!
【材料】(作りやすい分量)
はちみつ・・・大さじ1
梅酢・・・・・小さじ1
レモン汁・・・大さじ1〜2
水・・・・・・2と1/2カップ
【作り方】
はちみつ、梅酢、レモン汁をよく混ぜ合わせ、水を加える。
いかがでしたでしょうか?
なじみがなかった梅酢も、抗菌作用や、食欲増進作用、消炎作用と5つの作用を知って、取り入れたくなりませんか?梅雨時期の食中毒予防に、また不調のお悩み解決に、ぜひ梅酢を使ってみてくださいね。
執筆者
重ね煮リサーチャー 高田 聖子
高田聖子
毎日の食事作りが億劫で苦手。アトピーや冷えなどの体調不良も、さまざまな健康情報を試すもなかなか改善しない。離乳食作りの大変さに藁にもすがる思いで出会った重ね煮。そんな私が、毎日無理なく続けられ、笑顔の毎日が送れるようなった重ね煮の知恵をお届けします。
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