芽吹きの季節。たけのこやフキなどの山菜・春野菜が出回るようになりました。あく抜きや下ゆでが面倒で手が出ないのはもったいない!春に山菜・春野菜を食べたい理由を知ると手間をかけても手に取りたくなると思います。最小限のあく抜きをして、重ね煮で簡単においしく食べるコツをお伝えします。
たけのこ・フキ、生で買うのをためらっていませんか
春が旬のたけのこやフキなどの山菜・春野菜。季節を感じられるし、生のものを調理する方が香りや味は良さそうだけれど、たけのこや山菜はあくが強い印象がありますね。
あく抜きがめんどうでたけのこや山菜をおうちごはんに取り入れにくい方も多いのではないでしょうか。また、時間をかけて料理してもクセがあると子どもが食べないのでは、という心配もありますね。
あくがあって手間がかかってもたけのこや山菜は昔から食べられてきました。実は春には旬のたけのこや山菜を食べたい理由があるのです。
あくの強い春野菜・山菜を食べたい理由
「春の皿には苦味を盛れ」という言い伝えをご存知でしょうか。老廃物がたまりやすい冬の体をリセットするために、苦味のある食べものを積極的に取り入れようという教えです。
山菜などの「苦み」は抗酸化作用があるポリフェノールや植物性アルカロイドです。植物性アルカロイドは、余分な老廃物をからだの外に出して、胃腸を刺激し、活性化する働きがあるといわれています。
人を含め動物の体は、冬の間は体温を逃さないために代謝能力が低下して、脂肪や老廃物を溜め込みやすい状態になっているので、山菜や春野菜をとることで冬の体を春に向けて切り替えることができるのです。
重ね煮でアクも旨味に変わる!子どもも喜ぶたけのこ・フキの食べ方
たけのこやワラビのようにそのままではアクが強すぎて食べられない山菜もありますが、アクのある山菜・春野菜も他の食材と組み合わせて重ねて煮ることで、強いアクも弱くなって旨味に変わります。
特に重ね煮にすると素材同士のうまみの相乗効果で子ども達も喜んで食べるおいしいおかずになります。
今年はたけのこのあく抜きの方法を覚えて、皮つきの生のたけのこを使ってみませんか。香りも味わいも水煮のものとは格段に違いますのでぜひ挑戦してみてください。
たけのこのあく抜き
1.外側の皮をむき、穂先1/5程度を斜めに切り落とし、縦に切り込みを入れる。(包丁を入れる深さは1〜2㎝ほど)
2.皮つきのまま米ぬかと一緒に大きめの鍋で水からゆでる。鍋の中が沸いてきたら、落し蓋をしてグツグツ沸いている状態で煮る。(中サイズであれば2時間ほど)
3.たけのこの太い部分に串を刺してすっと入るようになったら火を止めてそのまま冷ます。
春の筑前煮(4~5人分)
アク抜きをしたたけのこを使った筑前煮です。フキは板ずり、下ゆで不要で皮をむきながらすじを取って使います。
いくつもの山菜・春野菜の味が調和してかどのないやさしい味わいになります。
【材料と作り方】
_____〇_____
油揚げ 1枚・・・色紙切り
ごぼう 80g・・・乱切り
にんじん 100g・・・乱切り
フキ 100g・・・皮をむいて2センチ長さ
たけのこ 100g・・・乱切り
干ししいたけ 2枚・・・戻してひと口大
昆布 8センチ角・・・1.5センチ角切り
こんにゃく 100g・・・三角に切る
___________
水(戻し汁含む) 1~1.5カップ
しょうゆ 大さじ3
みりん 大さじ2
きぬさや 1袋
木の芽 適量(あれば)
1. 鍋にこんにゃくを一番下、順に昆布、干ししいたけ、たけのこ、フキ、にんじん、ごぼう、油揚げと図のように材料を重ね、分量の水を加えてフタをして中火にかける。
2. 湯気が出たら弱火にし、野菜が八分通り煮えたら、しょうゆ、みりんを2回に分けて加えてに含める。
3 .火から下し際に絹さやを鍋肌に加えて火を通す。
いかがでしたでしょうか。
この時期にしか食べられない旬の味覚、子どもたちとっても春の山菜・野菜を体験する良い機会になると思います。ぜひ挑戦してみてください。
執筆:重ね煮リサーチャー 仲 あき子
仲あき子
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